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ボードゲーム「チグリス・ユーフラテス」「パンデミック 完全治療」「ヤニブ(トランプ)

☆チグリス・ユーフラテス

【クニツィア】【名作】【陣取り】【殴り合い】【60分】
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クニツィアの3大陣取りの1つ。取り合うべき陣地を作るとこも含まれている。


名作の日本語版が出て、喜んで買ったもののルールを読んでもさっぱりどうすればよいかわからなかったので積んでいた。
やってみると、要は

・指導者の配置(王国の作成、内乱)
・タイルの配置(配置による点数獲得、勢力拡大、モニュメント建設、戦争、分割)
・タイルの引き直し

の3要素から成っており、それぞれがどういう意図をもって使われるアクションかを説明するとわかりやすいように思う。


対応するタイルを置いて対応する色の指導者がいれば点数が入る。違う色ならば他者の指導者がいても問題はないため、序盤はある程度共生して陣地たる王国を広げていける。

このように平和にいけるかとコツコツやっていくが、しばらくすると点数が全然入らないことに気がつく。
1ターンに2アクションあるうち、普通にやればタイル配置で1点を2回、計2点しかもらえない。これはあまりにも少ないように感じる。
そこでふと他者を見ると、モニュメントを建てている。これはその国の対応する色の指導者がいれば毎ターン1点が入る。
つまり得点機会が1.5~2倍ありずるい。うらやましい。

ということでここで、乗っ取りにかかる。内乱である。
もちろん自分が美味しい思いをしていたら手放すのはいやなので、こちらも内乱に備えてタイルを蓄えたりする。


中盤から、得点が足りないように思えてくる。
このゲームは4色の得点を集め、一番少ない分が最終的な勝利点となるためまんべんなく頑張らなくてはならない。モニュメントで荒稼ぎした黒はたくさん所持しているが、緑が他より3点くらい低いとかあると大変である。
そこでなんとか、少ない手数でがっぽり稼ぎたい。できれば緑がほしい。

そういうときは、戦争である。
隣の緑タイルだらけの王国を攻め、うちの緑が勝てば相手の緑タイル+1の緑点が稼げてしまう。一気に6点とかある。
敵王国を分割工作したり、こちらの戦力強化をしたりでなんとかやりたい。


こんな感じで別に人を殴ってへこませれば勝ちというわけではないのだが、自然と他プレイヤーとの勢力争いが生じるのがポイントである。
実は王国を取られる際も、既にその色の点数は十分稼いだのでいいやと思えることもありそこまで後を引かない。

点数を4要素に分けたことがこれほどまでうまく作用しているゲームははじめてだった。さすがクニツィア。これからはバリバリと稼働させたい。



☆パンデミック 完全治療(キュア)

【協力ゲーム】【ダイス】【30分】
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正直に言うと、私は元のパンデミックが好きではない。が、これは別物なのでOK。

ウィルスがダイスになり、振って出た目に対応する地域に置かれ病気の蔓延を表す。
同じ色のウィルスが一箇所に集まるとアウトブレイクが起こり制限回数を超えていればゲームオーバー。

人類側は、振り直せるダイスを使い出目のアクションを使ってウィルスダイスをストックに戻したり(治療)、ウィルスを集めてワクチンを作ったりする。
出目にはバイオハザードの目があり、これが出ると一段階感染が進み、規定回数でアウト。途中でも何回かエピデミックというウギャーなことが起こる。もちろんバイオハザード目は出ると強制発動なので、やりたいアクションはあるがダイスを何回も振り直すのもやばい、なジレンマがある。

これらのゲームバランスはもちろん良い。ギリギリクリアできるかどうかのバランスが協力ゲームには必須である。


しかし、感心したのはウィルスダイスについてである。
普段ダイスゲームを好まないのは、6面ダイスの出目の振れ幅が大きいためである。

1~6が等確率に出る。

これは冷静に考えるとすごい乱数ではなかろうか。
数字が重要なら6倍差が存在するし、選択肢として使うなら6分岐ということは他の可能性5つが潰えたわけである。

振り直しやらたくさん振ってなんとか誤魔化すゲームも多いが、これは確率を上げ下げしているだけで結局運である。
実力で勝負したいゲームでは、トロワなどの出目操作があれば許容できると感じている。(ただしカタンは認めざるをえない。あとアメゲーはそういうものなので最初から例外。)
マルコポーロの足跡なんかはダイス目自由マンが革新的すぎてそれ以外やりたいと思わない。

そんな風に考えている自分にとって、このパンデミック ダイスゲームはウィルスダイスが素晴らしい。
一見普通の6面ダイスだが、赤は[1・1・4・6・6・+]、黒は[3・3・3・4・5・+]と特殊ダイスになっている。
まず[+]の目で他とは違うメリットを与え、デメリットの確率を下げている。そしてデメリットの目に偏りを持たせ、ある程度の出目の読みや備えができるようになっている。

まぁそれだけの話ではあるのだが、こういうことが可能なのだなと知ったことがコロンブスの卵的に思えた。
最初から出目が全部独自のマークの特殊ダイスなゲームはさておいて、出目の数字を使うゲームであえて特殊ダイスを用い出方を調整するという手法について賛辞を贈りたい。

というか、他のダイスゲームもこういうことすれば運ゲーと避けることも少なくなるように思えた。




☆ヤニブ(トランプゲーム)

【トランプ】【ラミー系】【5分】【数ラウンド】
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最近やる機会が増えたトランプゲームの中から1つ。



詳しくはこちら(http://gamefarm.jp/rule/yaniv.html)にあるルールを。


トランプのゲームはルールが覚えにくいのが欠点だが、大富豪のように延々と繰り返すことのできるゲームが多い。
短時間で数ラウンドやるため、勝ったのが運なのか実力なのか果たして平均化されているのかわからないが、ワンチャンスを狙えるような気もするため中毒性がある。

ヤニブも簡単なルールでこれに該当し面白いため、他のコミュニティでも広げたい。






☆今回からタグ管理を導入してみた。


by phys-can-tell | 2015-11-05 23:25 | ボードゲーム
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