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ボードゲーム「サンタ・クルーズ」 ドイツゲーな前半、ガチな後半

ゲーム会にてプレイさせてもらった。

ボードゲーム「サンタ・クルーズ」 ドイツゲーな前半、ガチな後半_e0190576_21413551.jpg
言語依存がなく、ルールも簡単で1時間以内に終わるユーロゲームだけど、戦略性があって気に入った。

前後半の2ラウンドに分かれており、前半に掴んだ情報とプレイ感覚を頼りに後半をこなしていく。


前半はマップの資源チップが裏向きになっている。
そこにコマ配置カードをプレイし、対応する地形の資源チップをめくって自コマを配置していく。

コマ配置カードの代わりに得点計算カードをプレイすることもできる。
点数は自分だけでなく、例えば金資源の上にコマをおいている人は8点、みたいに該当する人全員に得点が入るため、いつ得点計算を発生されれば自分だけが得するかを考える。
早めにコマを置いて自分の得点カードに当てはまるところに速攻でコマを配置すると、確かに自分に点数は入るがあからさますぎて便乗が出やすくなる。
しかも、得点カードをプレイするということはコマ配置をしないということで、その分他者より盤上のコマ数が減り、他の人の得点計算の際に点がもらえる機会が減ってしまう。
前半ラウンドはいつ拡大するか得点するかというジレンマに、めくり運を組み合わせたわりとよくある感じのゲームである。

自分が面白いと思ったのは後半ラウンド。
前半が終わると手札のコマ配置カード、得点カードをセットにして置く。
コマ配置カードは実は皆違い、川地形に置くカードが多かったり海が強かったりバランス型だったりする。
得点カードとそれに対応する資源チップのある地形(前半ラウンドでほぼめくられ配置がわかっている)に置きやすいコマ配置カードのセットはなかなかに有利である。

このセットを負けてる順に取っていく。
そして山札から1枚、得点カードを引いて加え1枚得点カードを抜くことで後半ラウンド用のセットができる。
互いに大体の得点方法がわかっているのと同時に自分だけの情報もまた少し増えるわけである。
得点カードは半分が前半ラウンドに登場し、4分の1を加える。
そこから取捨選択されるので、登場しないのも現れ、どの得点カードが加えられても大丈夫なように保険をかける、確率的に有利なところを重点的に配置するなど作戦を考える。

後半ラウンドはマップの配置をにらみ、できるだけ前半で得点となった地形にコマを置く。
他者が持っているであろう新たな得点カードを予想しながら置く必要があるので、他プレイヤーの配置からできるだけ特典カードのヒントを得ようとする。
そして後半ラウンドでも、コマを置きつつ自分のカードでいつ得点を発生させるかのタイミングを見計らうのがジレンマたっぷりである。


前半は火山にコマをたくさん置いて点数計算を無事発生できたと思ったら、噴火カードを使われ最下位。
後半では自分が絡めないカードを持っているセットを選び、それを捨てて、前半に見た海の周りにあるコマ分点数、川にあるコマ分点数を意識して配置。1手間に合わず金から得点はもらえなかったものの、多くの得点カードにて点数をあげることが出来、逆転して1位であった。


前後半で内容が変わるゲームがそもそも好きである。
前半に求められる行動と後半の行動が違うので、後半をにらみつつ前半をプレイする感覚がいい。

サンタ・クルーズはやっていることはラウンドが変わっても同じである。
しかし、情報戦という意味で明らかになった前半の資源配置やカード配分をどう活かすかを考えるのが面白く、またうまくいったので爽快であった。

自分の選択と思考が結果に明らかに出るタイプのユーロゲームで、ゲーマーにも初心者にも薦められると思う。


by phys-can-tell | 2014-09-09 21:42 | ボードゲーム
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