ルールの目新しさと見た目が好みなので購入。
※写真はBoard Game Geekから引用 ・設定とルール 1つづつ山札があてがわれた4つの階層から生るタイタニック号が舞台である。 この舞台を再現し、また後述する視線の通りを後半によくするためにフィールドが狭くなっていくのがうまく出来てるなと思う。 一番下の階層の山札から皆が引いていき、山札がなくなるごとにそこが沈んだということでマップが減っていく。 タイトルにも入っているドクターラッキーは強運によって偉業を成し遂げ、またその影に泣く多くの人を作り出してきた人物という設定。 その運を過信してラッキー博士は今回も、沈んでいくタイタニック号をうろつき回る。 プレイヤー達はそのラッキーを助けることで自分の名声を勝ち得るべく、人に目撃された状態でドクターラッキーを救出することが勝利条件となる。 すなわち、ある部屋でドクターラッキーを助けるには、その部屋かその部屋に直線上に視界が通っている部屋に他プレイヤーがいなければならないという条件。 また、全員の順番の後にラッキーが部屋番号の順番に動くのだが、その部屋にプレイヤーがいれば次はそこから順番が回るようになり、先回りが有効である。 ちなみに先発の「キルドクターラッキー」はドクターラッキーに恨みを持つ人が館を徘徊するドクターラッキーを”誰の視線も通っていない”状態でキルすることが勝利条件のゲームである。 手札となるカードは3種類あって、自分かラッキーを決まった部屋に移動するか数部屋分移動するカード、救出時に使うことで救出値を上げられるカード、そして他者の救出を失敗させられる失敗値の描いたカードである。 これらを最初6~8枚持ち、移動カードや救出を行わなければカードを引ける。 また、誰かが救出を実行した時に順に失敗カードを出して累計が救出値以上の失敗値にならなければそのプレイヤーの勝利となる。 救出プレイヤーには成功してほしくないが、自分の失敗カードは温存したいというのがジレンマになる。 ・感想 最初テストプレイとして下限の三人でやった。 すると予想はできていたが視線が通らず、また山札がなかなかなくならないためにマップが狭くならず、何もできないターンが多くてけっこうダレる。 また上限の7人でもやってみたが、今度は視線がだいたい通るためにこのルールが形骸化してカード勝負のみの対決になってしまった。 このため結局ボードはあるものの各自の手札枚数をうかがって失敗カードがなくなったであろうタイミングで大きめの救出値を出せば勝ててしまった。 救出者とほかプレイヤーはどこにいてもカードを使えば阻止でき、また阻止しないと負けるため手札の枚数勝負のパワーゲームになりやすい。 カード切れのタイミングで救出を行えば勝つため、前半が無意味というか互いの手札を減らすだけの作業に感じてしまった。。 また、救出を行うためにラッキーのもとへ全員が集まるため、視線が自然と通る。 推測していた、他者の視線には入らず自分だけが他者の視線に入って救出を実行するタイミングをうかがうという要素はほとんど現れなかったのが非常に残念。 予想ではキルドクターラッキーの方が、誰かの視線に入らないで犯行を実施するという関係上このジレンマがいきやすいようだと考えられる。 それに人数が変わっても使うカードの総量が変わらないため、少数だと船が沈まないために長引き多数だとカード合戦になってボードの意味がうすくなる。 つまり、 少数→視線ジレンマは有効、舞台装置が死にやすい。 多数→視線ジレンマはあまり働かず、カードゲームになる。 もともと後半になればみなが救出を実行しやすくなるデザインなので、前半にこつこつやれば後半に報われるシステムがいるような気がする。 例えば、救出を失敗させられたらカードを3枚引く、失敗カードは救出者とワンフロア離れるごとに失敗値を1減らすなどなど。 曲がった部屋を介在しての視線の通りがどうなるかよくわからなかった。 カードを引ける条件が”移動カードをつかわない”かつ”救出を(カードの使用を問わず)行わない”という二重のものでそこがとっさに飲み込みにくい などの難点もありもう少し相互作用や手札制限、カード効果のバラエティーを変えるなど煮詰めが必要だと感じた。 タイタニック号が徐々に沈む様を取り入れたり、視線ジレンマなどアイデアはすごく斬新に感じるだけになにかもったいない印象が否めない。 おそらく4,5人でプレイするのにバランスを合わせてると思われるので、その人数でもう一度やりたい。 ※プレイ写真撮ったら足します。
by phys-can-tell
| 2013-06-13 17:56
| ボードゲーム
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