映画「アバター」感想 ※ネタバレ含む

率直に言うと、娯楽作品としてはすごかった。
映像は見ている時にCGとセットの区別がつかないくらいで素晴らしい。

感じたこととしては、やはりあくまで"娯楽"であるなということ。

自然と人間という非常にわかりやすい対比。
メカが最初カッコよく見えるのにだんだん無機質なものに感じるようになる演出。
"自然"がいいものだと思わされる。
そういった自然サイドへの誘導がうまい。

映画でも一人称視点にすると主人公に感情移入することになるが、モノローグとなる部分が少なく、一方的。
人間サイドに理解ある人間を出さないことで悪役にしている。
当然そちらにも人はいるわけで、家族のためとかで来て、もうすぐ帰れると思ったら"野蛮人"に攻撃され、自衛のため打って出ると毒矢に殺されるといった描写も十分ありえる。
主人公を負傷兵の車椅子利用者にしたのもアバターとなったときに歩ける→自然万歳!という誘導なのかもしれない。


異種族が分かり合えるか、ということだが、自分は難しいと感じた。
確かに、"アバター"というシステムを用いて体ごとの交流はできたと思う。
でもそれは相手の理解にはつながっても違う種族間の交流にはなっていない。
劇中でも結局、大部分の人間とは武力衝突になっていた。

恋もどうなんだろ。
相手と同じ体を手に入れたからこそ恋愛ができたのだと思う。
アバターになってきっかけが生まれたというより、アバターになったからこその恋ではないか。
逆に、異種族のままでは無理だということを示しているのではないかと思う。

あとは"現地の女に手を出す"という、航海で停泊した港の女を愛するのと同じように逃げ道があるから出来る気がする。
あくまでも"アバター"という自分の分身である。

アバターになれば足が動かない役立たずな自分から、森のハンターになって活躍できる。恋もできる。
アバターの体がダメージを受けても自分は死なない。
そいう意味では、ネットゲームの仮想世界にのめり込んだ人のような主人公の立場は一般的にはならないと思う。

主人公が正義であり、異なる文化背景の種族でも分かり合えると断言している点でこの映画は娯楽作だと思った。


実際は 自分たち>>相手 ならガラス玉で金を得、渋るようなら銃で征服といったことになりそう。
自分たちの(資本主義的、社会的)生存のためにはなりふり構わないだろうし。
他にも星があるのか分からないが、ふくれあがって資源や住むところのある場所へ場所へというのが人の本質だと思う。


また、人間サイドを追い出したが、より多くの軍が来ると考えないのだろうか。
説得する科学者も残ってしまった以上,
今度は全面対決で全滅は避けられないだろう。


他には逆に、地球人が青い人々の立場になることも考えられる。
地球外の知能体に"野蛮人"とみなされ搾取される。
まあ戦闘機に乗ってドッグファイトして乗り込んで、最後殴り合いで勝ちそうな感じがするけど。映画では。


以上拗ねた解釈。


3Dメガネは「XPanD」方式で、大きなものだったが特に違和感はなかった。目も疲れなかった。
(3Dの方式に付いてはこちらのサイトが詳しいです。)
特に3Dがすごいとかは思わなかったけど。あれはそんなに二次元と変わらない気がする。


※追記

スパイとか潜入する人は先入先の理論や感情に飲まれない専門家がやるべきで、戦いの訓練のみを受けた兵士には荷が重い。
いちおう地球人だと公言して入っているが、もともと二重スパイになりかねない要素だった、という点が伏線だったのかなと思う。
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by phys-can-tell | 2010-02-24 00:32 | 映画
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